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人間の4月の日

密教も空海も

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密教も空海も


その後、唐に渡る時代までの彼の足取りはよくわからないようだ。
804年31歳、正規の遣唐使の留学僧として唐に渡ることになる。そこで恵果という高僧から密教の奥義を学び、灌頂を受ける alexander hera價錢
留学期間20年の予定を2年で切り上げ、「虚しく往きて実ちて帰る」ことになる。無名の一留学僧が真言密教という大きな果実を獲得して帰国する。その自信に満ちた空海の言葉である。

空海が大成した真言密教の「真言」とは、仏の「真実のことば」を意味し、この「ことば」とは、人間の言語活動では表現できない、さまざまな事象の深い意味を明らかにするもの、だという。
その「ことば」を聞くには、密教独自の秘技や瞑想によらなければならない。
われわれ俗人には、遠いことばの声に思える。
「空海は、多分に芸術とされる文章的世界と、そして現実とのあいだの境界が、ゆらゆらと立ちのぼる陽炎のように駘蕩とした時代人でもあった甜酒。」(『空海の風景』)。

信仰心の薄いぼくにとって、密教も空海も、その姿は陽炎の中にある。
海抜1000m近い山上の街を歩いていると、下界の服装ではひんやりとして少し寒い。漂っているのは大気というよりも、水のように肌に染みとおってくるものがある。
鬱蒼とした杉の大木と、折り重なるように樹間を埋める大きな石の墓標。縫うように流れて尽きない、歴史の時がある。
石に残されているのは、権勢を誇った武人たちの名前だけだ。空海のように、時をこえて生き続けることはできなかった。戦いの末の、彼らの真言とは何だったのだろう沖繩結婚
見えないものを言葉にしたいと願う、ぼくにもぼくの戦いがある。真言はなかなか見えないものなのだ。
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